FX(外国為替証拠金取引)は、平日なら24時間いつでも取引できるという大きな特徴があります。しかし、どの時間に取引するかによって値段の動き方やリスクが大きく変わります。ここでは、FXの時間帯ごとの特徴や取引のコツを、FXを学び始めたばかりの人にもわかりやすく解説します。
FXの時間帯が重要な理由
FXは世界中の通貨を売ったり買ったりする取引です。世界の市場は開く時間が異なり、それぞれの市場で取引の量や値動きが変わります。そのため、自分が取引しやすい時間帯を知ることが、利益を上げるポイントになります。
基本の取引時間とサマータイムの影響
通常の取引時間と週末の注意点
FXは月曜の朝から土曜の朝まで取引できます。土日は市場が閉じているため、取引はできません。週末に大きなニュースがあると、月曜の朝に「窓(ギャップ)」が発生して大きく値段が動くことがあります。これを避けるために、週末前にポジションを閉じる人も多いです。
サマータイムに注意!
アメリカやヨーロッパでは春から秋に「サマータイム(夏時間)」が導入されます。この期間中は通常より1時間早く市場が開きます。重要な経済ニュースが出る時間も早まるため、取引計画や自動売買ソフトの設定に注意が必要です。
各市場の取引時間と特徴
ウェリントン・シドニー市場(早朝時間帯)
-
日本時間5時〜14時(サマータイム中は4時〜13時)
-
取引量が少なく、値動きも小さい
-
週明けはニュースの影響で大きく動くこともある
東京市場(アジア時間)
-
日本時間8時〜17時
-
日本円がからむ取引(ドル円など)が活発
-
午前9時55分前後の「仲値(なかね)」の時間帯は値動きが出やすい
ロンドン市場(ヨーロッパ時間)
-
日本時間17時〜翌2時(サマータイム中は16時〜翌1時)
-
世界最大の取引量を誇る時間帯
-
ユーロやポンドの取引が多い
-
午前1時ごろの「ロンドンフィキシング」で値動きが活発に
ニューヨーク市場(アメリカ時間)
-
日本時間22時〜翌5時(サマータイム中は21時〜翌5時)
-
ロンドン市場と重なる時間帯は特に値動きが激しい
-
重要なアメリカの経済指標が多く発表される
-
深夜0時ごろの「ニューヨークオプションカット」にも注目
利益を狙いやすい時間帯は?
ロンドン・ニューヨーク重複時間帯
日本時間22時〜翌2時(サマータイム中は21時〜翌2時)は取引量が最大になり、値動きも大きくなります。大きな利益を狙いやすい反面、リスクも高くなるため、損切り(ストップロス)の設定が重要です。
東京市場の仲値狙い
朝9時55分ごろの仲値の時間帯は、ドル円が円安方向に動きやすい傾向があります。短時間の取引チャンスになりますが、必ずそうなるわけではないので注意が必要です。
経済ニュース発表時の注意点
アメリカの雇用統計(NFP)や物価指数(CPI)などの重要な指標は、日本時間の21時〜23時ごろに発表されます。発表直後は値動きが激しくなるため、初心者は無理に取引せず、少し様子を見るのが安全です。もし取引するなら、取引量を減らして慎重に行いましょう。
取引を避けたい時間帯
日本の早朝(6時〜7時ごろ)
-
取引量が少なく、値動きが不安定
-
注文が希望通りに通らないことがある
クリスマス・年末年始などの祝日
-
世界的に取引量が減る
-
予想しにくい動きが出やすい
-
年末は特に大口の取引が入りやすく注意が必要
ニュース時のリスク管理のコツ
重要なニュースや発言が出た直後は値動きが大きくなります。しかし予想外の動きになることも多いため、落ち着いてから取引する方が安全です。損切り設定も必ず行いましょう。
時間帯ごとの取引戦略まとめ
-
ロンドン・ニューヨーク重複時間: 値動きが活発でチャンスが多いがリスク管理が必須
-
東京の仲値前後: 短時間の短期取引向け
-
早朝・祝日: 基本的に取引は避ける
-
重要指標発表時: 様子見か、小さな取引量で慎重に
-
年末年始: 取引は休むのも選択肢
まとめ:時間を味方にしてFXで勝とう!
FXで利益を出すには、取引するタイミングをしっかり考えることが大切です。自分の生活リズムや性格に合った時間帯を選び、無理をせず、リスク管理を徹底しましょう。経験を積めば、きっと自信を持って取引できるようになります。
コメント